10年前のあの日のことを。
暮れも押し迫ったあの日。
その日までバイトで、上がったのが17時。
急いで電器屋まで行って、5本680円のハイグレードのビデオテープ買いに行ったな。
録画の準備をしながらいろいろ考えてたな。
“いつ出てくるかわからないから、ビデオデッキ2台回さないとね”
“今日は長いから、標準だと3本くらい使っちゃうな”
だって、
・・・
10年前のあの日。
僕は今でも覚えている。
紅白の衣装を着たモーニング娘。が、
NHKホールのステージに立ち、
「抱いてHOLD ON ME!」を歌った日のことを。
紅白のステージが終わって、友人と電話で語り合って、
レコ大の最優秀新人賞で祝杯をあげたあの日のことを。
あれから10年。
モーニング娘。は当たり前のように茶の間に顔を出していた。
娘。が紅白に出ることが、当たり前のことだと思っていた。
毎年当たり前のように紅白を見て、大晦日を過ごしていた。
しかし、ここ数年は、テレビの出演が次第になくなっていき、
気がつけばもはや紅白の連続出場だけが拠り所になってしまったような感じがしていた。
正直、去年あたりで潮時だろうと思っていた。
だけど、10年連続で出させてくれてくれたのは、
NHK側の温情だったかもしれない。
そこで娘。とベリキューで10年連続出場を派手に祝った。
娘。としては力不足でも、
Berryzと℃-uteがいれば、まだまだやれるんじゃないか
そう感じたステージだった。
しかし、
今年、あの舞台に立つことはできなくなった。
あれは今思うと、最後の打ち上げ花火だったのかもしれない。
手切れ、とも言えるか。
できればそのあとも、
せんこう花火程度でいいから続けていって欲しかった。
なんとなくわかっていたけれど、
やはり心のどこかで寂しさが募るものだ。
しかし、二度と出られないと決まったわけではない。
10年の長きに渡り守り続けた看板があった。
その看板を一度取り下げる日が来ただけのことだ。
新しい10年のために、
一度時計の針を元に戻そう。
最近の娘。はボヤボヤしているように見えていたから、
再び紅白の舞台に立つという目標ができただけでも、
今の娘。にとってみれば、がんばる理由になるはずだ。
なんだか名実ともにJ2落ちしてしまったような感じだが、
浦和レッズだってJ2から這い上がって今がある。
2009年は試練の年。
とにかく、
1年で戻って来いよ。